ギィドゥモーパッサンと言う名の薔薇の木を買う

実家の庭に咲く薔薇と同じような色合い。優しいピンク。横浜市の市の花が薔薇で、お客様も薔薇好きの方が多く、スカーフの注文が今もある。薔薇を描くのが難しくて2009年髙島屋50周年記念手描きバラのスカーフが採用された時、何度試作を持って行ってもダメ出しで、OKが出るまで時間がかかった。私の絵が下手過ぎた。肝心の薔薇が描けない。気を取り直し一本1500円くらいの大輪の薔薇を横浜髙島屋で買って帰り、即冷蔵庫に保管、食事を済ませクロッキー帳と鉛筆を取り出し準備万端、冷蔵庫から薔薇を取り出して描き始める。真上、真横、斜め、下からとあらゆる角度からデッサンすること5〜6時間
集中力が切れるまで描き続ける。薔薇を冷蔵庫に戻し食事の用意をする。食後、始め蕾だった薔薇がどんどん開いていく。花弁が落ちそうになる頃、花の根本から切り器に浮かべる。ちょっと気持ち良さそうな薔薇を描く事48時間。一輪の薔薇を描き続けてやっと薔薇を描けるようになったかな?。父に見せると花と同じくらいの力を入れて葉を描けと言われた。20代後半に一度だけ手捺染のスカーフの花のデザインの仕事をした時描いた菊の花と葉と同じ事を言われたなと思い出す。薔薇の葉っぱも法則があると薔薇を育てる方に聞いた。今回薔薇の木を買ったのは初めて自分の部屋から見えるところに植え、観察し描いてみようと思う。
長年間違えて覚えていたのがモーパッサンの言葉だと思っていた。 『人間は葦である。でもそれは考える葦である。』 の言葉はパスカルだった。この言葉が好きな高二の時の担任、伊奈先生を思い出す。葦のように柔軟にしなやかに生きよ。葦とオリーブという絵本もある。融通が利かず頑固でいるとオリーブの木は台風の時、風に逆らい対抗して根元からボキッと折れて死んでしまう。葦は台風の時は地面に沿って身体を寝かせ台風が過ぎるのを待ってから起き上がる。頑固に成らず柔軟になれ!流れに身を任せる事も必要。人の話しに耳を傾け考える葦になれという事、パスカルを教えてくれた尊敬する先生方が沢山いた高校時代。 私は、たまに頑固になっている時ほど失敗する。考える葦になってなかったと反省する。
モーパッサンは『女の一生』だった。
高校生の時、読んだ。内容の記憶がない。きっと今読むと共感することが多くあると思う。また読んでみたい。
今回この小説家の名の薔薇を手にした私の女の一生の1ページに加わってくれたのが嬉しい。花はどんな花でも美しく、見つめているだけで癒してくれる。元気に育って欲しい。 庭は大好きな草花でいっぱいにしたい。薔薇含む、ほぼ切り花だけを描いて来たので本当に嬉しい日になった。幸せな一日に感謝。